2021年3月2日開催レポート
「Global×Localな医療課題解決を目指した最先端AI研究開発」人材育成教育拠点
東北大学Clinical AIアニュアルシンポジウムを開催

 本学は、文部科学省「保健医療分野におけるAI研究開発加速に向けた人材養成産学協働プロジェクト」において、連携校として北海道大学、岡山大学の協力を得て「『Global×Localな医療課題解決を目指した最先端AI研究開発』人材育成教育拠点」-Clinical AI-に令和2年9月末に採択されました。令和2年12月9日岡山大学で開催されたキックオフミーティングに続き、令和3年3月2日に東北大学Clinical AIアニュアルシンポジウムを、主会場:東北大学医学部6号館1F講堂としてOn-siteと On-lineのハイブリッド形式で、開催いたしました。
 On-siteでは約40名、On-lineでは約300名の参加者を得ました。アカデミア関係者のみならず民間企業からも多数ご参加いただくなど、「医療×AI」分野や私たちの拠点に対する関心の高さが確認できるものとなりました。

 Opening Remarkでは本学の大野英男総長、丸山浩・文部科学省高等教育局医学教育課長および事業責任者の冨永悌二東北大学副学長(病院経営担当)からそれぞれ挨拶がなされ、それぞれのお立場から本拠点への期待が表明されました。

 本拠点における教育カリキュラムとして第1段レクチャー、第2段チュートリアル、第3段ワークショップとその構成に大きな特徴がありますが、「医療×AI」にさらにデザイン思考を掛け合わせることで生まれることが期待されるシナジー効果について複数のプレゼンターから説明がありました。また、パートナー企業である株式会社フィリップス・ジャパンからはGlobal Education Programのご提案、株式会社キカガクからは社会人とAI教育についてプレゼンがなされました。さらに最先端AI実践紹介として、AIを活用した病院経営改善の手法、歯科医療領域における画像AI診断、さらに医療画像、細胞画像に対するAIによる未知なる知識の獲得の可能性について紹介がなされました。
 連携校である北海道大学・工藤與亮教授、岡山大学・豊岡伸一教授からのエンカレッジの言葉に続き、本文部科学省プロジェクトのもう一つの拠点である名古屋大学・大山慎太郎特任助教から当該拠点の紹介がありました。

 Closing Remarkは八重樫伸夫東北大学医学系研究科長からなされましたが、「『医療×AI』と数年来言われているが、今回のシンポジウムを見てその具体性、その分野での実感を伴った人材育成の方法が見えてきた」という言葉が印象的でした。
 これを契機にClinical AIの推進、発展に弾みをつけていきたいと思います。